マーベルオートサービス株式会社

怪我やトラブルを未然に防ぐ!

フォークリフトの正しい操作・安全運転・バック走行のポイント

フォークリフトの運転は、ちょっとした見落としが大きな事故につながることがあります。 特に新人オペレーターの方や、安全教育を担当する立場の方にとって、基本操作や安全運転のポイントをあらためて整理しておくことは非常に重要です。

本記事では、フォークリフト運転の基本から、事故が多いバック走行の注意点、そして人的ミスを防ぐための考え方まで、現場で役立つ内容をまとめて解説します。 まずは、日々の作業で必ず押さえておきたい「操作の基本」から見ていきましょう。

フォークリフト操作の基本を押さえる

フォークリフトの安全運転は、まず基本操作を正しく理解することから始まります。
加速・減速のコントロール、荷役操作の順序、マストの角度調整など、研修で習う基礎的なポイントこそが、事故の多くを防ぐ土台になります。特に重要なのは、次の3点です。

  • 荷物の高さは必要以上に上げない
  • 走行中の急旋回・急停止を避ける
  • マストと車体の動きを常にセットで考える


どれも「知っているつもり」になりやすい基本ですが、
一つひとつを意識するだけで、安全性は大きく変わります。
新人オペレーターだけでなく、ベテラン作業者にとっても、基本動作の再確認は事故防止につながります。

安全運転の基本:視界・速度・周囲確認

フォークリフト事故の多くは、複雑な状況ではなく基本の徹底不足から起こると言われています。
中でも重要なのが、「視界」「速度」「周囲確認」の3つです。

視界の確保
荷物が視界を遮る場合、無理な前進は禁物です。
マスト越しに「見えているつもり」になることが、典型的な誤判断につながります。

適切な速度管理
制限速度を守るだけでなく、床面の状態や周囲の人の動きに応じた“調整速度”が求められます。

周囲の確認
交差点や棚の影など、死角が生まれやすいポイントでは、
一度軽く停止して確認するだけでも、事故リスクは大きく下がります。

これらは、どの現場でも実践できる、最も再現性の高い安全対策です。

フォークリフト事故を減らす為の具体策|安全パーツの取り付け

バック走行はなぜ事故が増えるのか

フォークリフトの重大事故の中でも、バック走行中の接触・挟まれ事故は特に多い傾向があります。
理由は単純で、
構造的に「後ろが最も見えにくい」からです。

  • カウンターウェイトの形状による広い死角
  • 後輪操舵による独特の車体の振られ方
  • 進行方向や後方、周囲、荷物の状態など、確認すべき対象が多く注意力が分散しやすい


こうした特性から、バック走行時は前進以上に慎重な操作が求められます。

また、意識が周囲確認に集中しやすく、
爪の位置把握ミスが絡むケースも少なくありません。
視界から消えやすい爪先に対しては注意が散漫になりがちなため、上げたままになっていた爪が棚や荷物に接触するなど「見えていない部分」で事故の芽が生まれやすくなります。

多くの現場で起きている“爪下げ忘れ”のリスク

フォークリフト事故の中には、 「爪を上げたまま走行してしまった」ことが原因となるケースが少なくありません。
例えば、爪を上げた状態で走行した結果、

  • 天井やシャッターへの接触
  • ラックや設備の破損
  • 荷物・建屋への予期せぬ衝突


といった事故が、多くの現場で起こっています。

爪の下げ忘れは「フォークが視界に入りにくい」「バック走行や周囲確認で注意が分散する」といった理由から、誰にでも起こり得るミスです。

また、現場では 「すぐまた上げるから」「いちいち下げると作業効率が落ちるから」 といった理由で、
爪を下げない行動が“慣れ”として定着してしまうことがあります。

だからこそ、注意するだけでは再発防止が難しい事故でもあります。

安全装置で防ぐ:ツメ下げ忘れ防止センサーの効果

こうした「爪の位置」に関するヒューマンエラーを補う手段として有効なのが、「ツメ下げ忘れ防止センサー」です。
フォーク(爪)を上げた状態で走行しようとすると、
ブザーや光で警告を出し、運転者に「下げ忘れ」を知らせる装置です。
運転席から見えにくい爪の状態を自動で検知することで、

  • 気づきにくいミス
  • 慣れによる見落とし


を、「確実に気づける状態」へ変えることができます。

衝突や転倒などの事故は、一度起きると取り返しがつきません。
本来なら防げたはずの事故を未然に防ぐという意味で、センサーの役割は非常に重要です。

また、既存のフォークリフトに後付けで導入できるので、車両の入れ替えを行わずに安全性を高めることができ、コスト面から見ても導入のハードルは高くありません。 

ツメ下げ忘れ警告センサー フォークリフト安全機器

まとめ:安全運転は「基本 × 注意力 × 技術」の掛け算

フォークリフトの安全運転は、

  • 基本操作の理解
  • 注意力の維持
  • 安全対策機器などの技術による補助

この3つがそろうことで、はじめて高いレベルで実現できます。
フォークリフト安全運転の3つの柱

バック走行や狭い通路での作業など、注意が散りやすい場面では、
人的対策だけでは限界があります。
教育によって“気をつける力”を高めつつ、見落としやすいポイントを装置や仕組みで補助することで、事故リスクを大きく下げることができます。

一度事故が起きると修理費の発生稼働停止信頼低下につながるため、小さなミスを未然に防ぐ価値は非常に大きいといえるのではないでしょうか。

MARVELASの「ツメ下げ忘れ防止センサー」は、
こうした
見落とされやすいミスを確実に知らせることで、
事故につながる前に気づける点が評価され、導入が進んでいる製品です。

安全性を高めるための一つの選択肢として、
現場に合った技術の活用を、ぜひ検討してみてください。

仕様や導入に関するご相談も、お気軽にお問い合わせいただけます。

関連するフォークリフトコラム記事のご案内
フォークリフト ヒヤリハット

フォークリフトのヒヤリハットを減らす ― アーチライト・ラインライトで「見える化」する安全対策

爪カメラモニターイメージ

フォークリフトカメラで物損事故を防ぐ!見えない“ツメ先”が招くリスクと対策

フォークリフト物損事故を防ぐ!ツメ水平レーザーの重要性