フォークリフトの物損事故の多くは
「ツメのズレ」から始まる
フォークリフトの事故防止や物損対策は、多くの現場にとって重要な課題です。実際、年間を通じて数多くの事故や破損が報告されており、その大きな原因のひとつがツメ(フォーク)の水平ズレです。
現場では、
- 荷物に隠れて先端が見えない
- 高い棚で角度がつかみにくい
- 床のわずかな傾斜で感覚が狂う
といった状況が重なり、ベテランであっても「水平のつもり」がわずかにズレてしまうことがあります。
その結果、ツメ先がパレットや荷物、棚(ラック)に接触し、荷の落下やラックの損傷、修繕ややり直しによる時間的ロスにつながります。
人の感覚に頼るだけでは誤認が起きやすいため、インジケーターによる見える化やフォークの自動水平機能といった仕組みが、いま注目を集めています。
フォークリフト物損の典型例4つ|現場で起きやすい原因とは
●差込口への接触
ツメ先の角度がわずかに上向き・下向きなだけで、パレットの縁を削ったり、樹脂部分を割ってしまい、やり直しや交換が発生します。
●途中での引っ掛かり
差し込みが浅い、または斜めのまま入ると内部の板や骨組みに当たり、引き抜き時に荷が揺れてバランスを崩します。落下や荷崩れに直結する危険があります。
●ツメを上向きのまま引き抜く(高所作業での損傷)
高所作業でツメが上を向いた状態で引き出すと荷重が偏り、パレットの破損や棚の擦り傷を招きます。場合によっては後工程が止まり、ライン全体の遅延につながります。
●破損パレットの見落とし
壊れたパレットを見落として使い続けると、差し入れ不能や落下につながります。定期点検である程度防げますが、作業者の気づきに依存する限りリスクは残ります。
ベテラン作業員の工夫と問題点
現場の熟練オペレーターは、次の工夫でツメの水平を確かめています。
- 棚やパレットの水平ラインを基準に合わせる
- 車体側に“ゼロ角”の目印をつけて戻り位置にする
- スポッター(合図者)に確認してもらう
- 角度表示インジケーターで数値を確認する
しかし、これらの工夫は経験や状況に左右されやすく、誰もが同じ精度を再現できるわけではありません。結果として小さなズレが物損や事故につながり、現場全体の安全とコストに影響を及ぼします。だからこそ、“誰が操作しても同じ水平を保てる仕組み”が現場に求められています。
なぜツメの水平が重要なのか
フォークがわずかに傾いているだけで、差し込み時にパレットや荷に不要な接触を起こし、抜き取り時には引っ掛かりや荷崩れのリスクを高めます。その結果、パレット破損や棚の損傷といった物損に加え、作業停止や修繕対応によるコスト負担が発生します。
一方で、ツメが水平であれば根元までまっすぐ差し込むことができ、「ぶつけない」「揺らさない」「やり直さない」作業が実現できます。
こうした物損は「ほんの数度のツメの角度ズレ」から始まります。感覚に頼らず水平を正確に保つ仕組みを導入することこそが、事故防止とコスト削減を同時に実現し、現場の安全性と稼働率を安定させる最も確実な方法であると言えます。
ツメ水平ポジションレーザーで
“感覚頼み”を卒業
マーベルオートサービスの「ツメ水平ポジションレーザー」は、こうした現場の課題を解決するために開発されたフォークリフト用の後付け安全機器です。運転席からツメの水平を一目で確認できるため、経験年数にかかわらず誰でも安定した操作が可能になります。
特徴
・水平角度に入るとLEDレーザーが自動照射し、作業者に“OKサイン”を示します。
・モバイルバッテリー駆動のため、特別な電源工事は不要。
・角度モード切替で、レーザー照射範囲を±1.5°/±1.0°/±0.5°から選択でき、作業内容や精度要求に合わせて調整可能
LEDレーザーによる“OKサイン”で作業者の迷いを減らし、「誰が使っても同じ精度」を実現します。
その結果、「安全性の向上」と「余計な修繕コストの削減」を同時に実現し、管理担当者が安心して現場運営できる環境を後押しします。
まとめ:安全とコストを同時に守る一歩
フォークリフトの物損は、わずかなツメの角度ズレから始まります。経験や勘に頼らず、見える化とセンサーで“水平の標準化”を進めることが、事故防止とコスト削減の最短ルートです。
製品に関するご質問やお見積もり依頼は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。